トータルプロデュース モコ ブログ
2017.03.17苦渋の選択 亡き親の身柄放棄(財産放棄) その3
カテゴリ:特殊清掃師
おはようございます。
今朝の青森市の朝の24時間の降雪量は0cmです。
積雪の深さも22cmまで減りいよいよ春が来ると
言った感じの青森です。
昨日は地元、社協研修会に参加し地域の福祉の
勉強をしてまいりました。
青森市の地域福祉計画の推進を学んでまいりましたので
後日ブログで報告がてら復習したいと思います。
さて、今朝のブログの苦渋の選択 亡き親の身柄放棄(財産放棄)が
思いの他反響がよく嬉しく思います。
過去の物件を思い出しながらこれは~ど~だったかな~?
など、錆びついた脳をオーバーヒートさせない様に上手く
こき使いながら動かして思いだしています。
しかし、頭をフルに使うって本当に疲れますね^^
さて、今日は身柄拒否ではないのですが、人間の欲深さが表れている
事故物件のご紹介をしたいと思います。
あれはたしか秋口のまだ暑い日が続いていた頃の話です。
私は久しぶりに本店の事務所にて朝から内勤業務をしていました。
暑い日の続く中での防護服を着ての作業が続き現場が切れ
ホッと一段落していた時の話です。
10時10分前に事務所のフリーダイヤルの電話が鳴り響きました。
おっ!!
鳴った!!
と思い受話器を取り
お電話有難うございます。遺品整理のモコでございます。と
出たら某葬祭業の何時もお世話になっている部長さんからの
お電話でした。
あのさ~今、ひま?~と
この様な様子の時は、即対応できる~の合図でもあるのです^^
即、動けますよ!!どこに行けばいいですか?
と私が即聞くと、一呼吸おいてから本署、何分で来られる~
私は、遅くても15分でいきます。と答えると
もう少しでご遺体引き取るからすぐ来て!!と
車を飛ばし、でも制限速度を守ってですよ^^
予定より5分早く着きました。
寝台車には棺に入ったご遺体が載せられていました。
急遽、警察からご遺体を身内の方が引き取る事になってさ~
部屋の掃除をする業者しらないかってご葬家さんからきかれて
火葬場に行く前に顔合わせしておいた方がいいかなと思って
よんだのさ~と機転のきく部長さんのはからいでした。
ご葬家様に本署のロビーでお会いして遺品整理の意向をお聞きして
火葬している間にお見積りを作り火葬が終わったらお会いして
お見積書をお渡しすると言う約束をしました。
別れ際に部長さんが死後1年だから部屋もひどいって警察の担当が
言ってたからさぁ、じゃ~たのむね^^と
爽やかな笑顔で私達を送りだしてくれました。
私は教えてもらった住所をカーナビに入れて本書を後にしました。
死後推定1年、去年も1年ってあったな~とその時の事を思い
出しながら車を走らせました。
しかし、死後1年もなぜ、発見され無かったのだろう?
一人の人間がこの世を去ってしかも自室で腐敗して
臭いもかなりするだろうにと!!
なぜ、誰もきずかなかったのか?と言う疑問も
今回の事故物件の現場になった建物を見てなんとな~くですが
発見され無かった理由が少し分かったような気がします。
現場となった建物は、分譲マンションの一室でした。
玄関はオートロックでお部屋のカギを刺して解除すると
自動ドアが開きました。
立派な玄関ホールを歩き奥にエレベーターがありました。
エレベーターに乗り現場の階のボタンを押し会に到着し
エレベーターを降りエントランスに入り鼻をクンクンさせても
腐敗臭は全くしませんでした。
問題のお部屋の前に立ち鼻をクンクン嗅いでも全くと言って
いいほど臭いがしませんでした。
密封性が良い玄関扉であった為臭いが外に漏れることがなく
異臭騒ぎにならず発見が遅れたのだと建物に入る前に
何となくだが想像できた。
やっぱり、案の定~た~!!
何時もの様に玄関のドアを開ける前に
故人様のご冥福を祈り合掌
その後、カギを開け中に入ると一斉に害虫が
何千もの束になって私の方に向かって来たので
スプレー式の殺虫剤を向かってきた害虫にめがけながら
噴霧し逃げた害虫を次の人が殺虫剤を噴霧して処分
エントランスやローカには、一匹の害虫も残さず駆除
しました。
お部屋はこじんまりとした1LDKの分譲マンションでした。
布団は直にカーペットの床に引き寝起きをされていたようでした。
テーブルの上にはパソコンがおかれ経済新聞や株取引の
本が沢山置かれていました。
電気も通電され、当然水道やガスも何一つ止められては
いませんでした。
きちっとたたまれた布団に横たわりお亡くなりに
なられていたらしくクッキリとご本人の人がたが
残されていました。
臭いはガスマスクをしているので全くマスクには入って
こないので臭い話わからなかったのでマスクを外そうと
した瞬間にモわっ~と腐敗臭が入って来たので思わず
おっと!!^^くさっ!!かなり強烈な臭いが
部屋中に染みついていました。
床はおそらくコンクリート土間の上にマットをひき
厚手のカーペットがひかれているので
床の解体作業ではなくなるので手間はさほどでは
ないような感じを受けましたがこのカーペットの
下地剥ぎに時間を取られるな~ともこの時思った。
家財の撤去+消臭+除菌+ハウスクリーニングを
して私共の原状回復作業は終了と言う見積りを出し
夕方ご葬家様にお会いしてお見積書の内訳を説明し
ご依頼をいただきました。
翌日、部長さんに報告すると、決まった~
よかったね~
実はさ~最初は身柄放棄するって事になっていたのさ~
故人には財産が無いと思っていたらしくてさ~
故人のお兄さんが警察にそれとなく聞いたらしくてさ~
財産がたんまりあるって分かったらしいんだよね。
そしたら急に態度が変わり身柄を引き取るってことに
急遽なってさ~本書にいつまでもご遺体を置いておけなくてと
いう事になり急遽よんだのさ~とぶっちゃけ話を頂きました^^
や~しかし染みついた臭いを消臭するのに大変だった
現場だったな~^^
見積りの時、部屋を出たのですが、入室していた時間は
ほんの15分弱だったけど服から髪の毛からすべて
腐敗臭がしみ込み即お風呂に入ったのはこの現場だけ
です。未だにものすごく臭かったのだがあの玄関扉
すごいね~さすが防火扉がわりにもなっているドアだね^^
また、死後お金を残してると残してないでは
天と地ほどの差がでるんですね~
地獄の沙汰も金次第と言う言葉がある通りやっぱりお金で
後々の始末も変わるのですね~。
なんか、淋しい話の現場でした。
それでは、また明日^^
へばな~^^