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2018.02.27恐ろしい低体温症
カテゴリ:特殊清掃師
おはようございます。
今朝の青森市の朝の24時間の降雪量は9cmです。
少し降りました。
しかし、今シーズンはだらだらと降り続いています。
もう、3月も目の前と言うのに春が本当に待ち遠しいです。
さて、昨日は板柳町社会福祉協議会様よりご依頼を頂いた
研修会の講師の日でした。
私は、今まで県内の沢山の地域の市や町や村の社協様より
依頼を頂きまして講師を務めさせていただきましたが
研修会で寸劇をされたとこは初めてでした。
福祉大会や研修会での寸劇と言うのもとてもよかったです。
さて、どんな内容の寸劇をしたのか?
と言うと、板柳社協さんで実際にあった「見守り」の通報例を
社協スタッフや包括スタッフさん達が演じてくれました。
新聞配達員(見守り協力員)が配達区域の独居高齢者宅の
ポストに3日分の新聞が溜まっている事に不審に思い
独居高齢者宅の玄関をノックしても呼びかけても反応がなく
不審に思い社協に通報し社協が管轄の包括に連絡して
社協担当者さんと包括担当者さんが現場へ駆け付け
呼びかけにも反応が無い為、警察へ即通報し警察官が
家の中を入る事ができて、居間で倒れている所を発見し
病院に即搬送され治療され今は、この時のけがが原因で
自立生活が困難な為施設で暮らしているという設定の寸劇でした。
「見守り」の必要性がわかるとても貴重な事例の一つですが
このお話には、もう一つ寸劇では出てこないお話があったのです。
この独居高齢者さんが倒れていた原因は居間で転んでけがを
して動けなかったのですが、転んだ時期が冬でした。
居間にはストーブがついていて室内温度設定が20℃で設定
されていたと言います。
しかも、発見時にはストーブが点いていたにもかかわらず
この高齢者の足は凍傷になりこの凍傷がもとで施設へ入所
して今も生活されていると社協の担当者さんから聞きました。
低体温症からくる凍傷、先日、の青森県死後画像研究会に
参加し勉強した事例もまさにこの低体温症の死亡事例を
いくつか勉強させて頂きました。
世間一般的に凍死と言うとどのようなイメージを持ってるでしょう?
冬山で遭難し低体温に陥り凍死や冬寒い時にホームレスの方が
路上生活をされ凍死されたというのもよく聞きますよね。
また、私の住む地域では、認知症の方がさまよい畑や田んぼで
雪に埋もれ凍死と言うのも最近はちょくちょく聞きます。
凍死と言うとキーワードは寒い場所にいると凍死と言うのが
キーワードではないでしょうか?
死後画像研究会でも昨日の社協さんの事例でもありましたが
ストーブが点いてる室内での低体温が原因で凍死している
事例を勉強しました。
私も、毎年春先になると室内にて低体温からおきる
多臓器不全などでお亡くなりになられた方が発見された
後の特殊清掃のご依頼を沢山頂いています。
現場に立つたびに思うのがあ~暖房費が無く低体温に陥り
この様なお姿になられたのか~と思っていましたが
決してそれはすべてとは言いませんが正解ではなかったのです。
室内にいて凍死と言うのも信じがたいことでは今まであったのですが
ストーブが点いている部屋の中にいても凍死してしまうという
衝撃的な事実、では低体温症とはi一体何なんでしょうか?
恒温動物の体温は、恒常性(ホメオスタシス)により通常は外気温にかかわらず
一定範囲内で保たれている。しかし、自律的な体温調節の限界を超えて寒冷環境に曝され続けたり、
何らかの原因で体温保持能力が低下したりすると、
恒常体温の下限を下回るレベルまで体温が低下し、
身体機能にさまざまな支障を生じ多臓器不全にいたる。
この状態が低体温症である。
低体温症は必ずしも冬季や登山など極端な寒冷下でのみ起こるとは限らず、
水泳用20-24℃のプール[7]、濡れた衣服による気化熱や屋外での泥酔状態といった
条件次第では、夏場や日常的な市街地でも発生しうる。
軽度であれば自律神経の働きにより自力で回復するが、
重度の場合や自律神経の働きが損なわれている場合は、
死に至る事もある症状である。これらは、生きている限り常に体内で発生している
生化学的な各種反応が、温度変化により、通常通りに起こらない事に起因する。
臨床的には[8]、
- 細胞機能の低下・酸素消費量の低下 エネルギー産生の低下 臓器機能低下
- 血漿成分の血管外漏出 蛋白成分の低下
- 尿細管再吸収低下・低比重尿の増加(colddiuretics) 血液濃縮
- 細胞膜Na/K ATPaseの活性低下 Naの細胞内移行とKの細胞外移行(電解質異常)
- 組織血液低還流、末梢循環障害による代謝性アシドーシス、乳酸上昇
症状としては[8]、
- 筋肉代謝系
- 軽度低体温では骨格筋は戦慄(シバリング)する
- 中等度低体温では戦慄は消失
- 高度低体温では筋は硬直する
- 神経系
- 感情鈍磨から昏睡状態へ
- 呼吸系
- 頻呼吸から徐呼吸・呼吸停止へ
- 循環系
- 頻脈から徐脈・心停止へといずれも抑制的に働く。180℃で心停止に至る。
- 心電図 : 洞性除脈、T波逆転、PQ・QR・QTSの延長、心室性不整脈、
心房細動(心房粗動)、種々の不整脈、心室細動は30°C以下で起こりやすい
Wikipediaより抜
低体温症のメカニズムが少しは分かっていただけましたか?
私達、人間は限界温度がある。
これはみなさんご存じですが、直腸温度が35度以下になると
低体温症になりざまざまな障害が体の中でおきて死に至るのですが
ちょっと待って!!
私の平均体温は36.2~5℃の間です。
かりに36.5℃としてもたったの1.5℃体温が(直腸温度)が
下がっただけで低体温症に陥ってしまうと言う事です。
これは、調べているうちに驚きましたしとても恐ろしい
他人事ではないと痛感しました。
現場作業していて室内がとても寒い現場などでも低体温症に
なりうる危険性があると言う事です。
春先になるとこの低体温症で孤独死された方が良く見つかるのですが
特別な事ではなくごくごく一般的に誰にでも起こりうる事故なのだと
今回、勉強して改めて痛感しました。
低体温症も怖い病気ですね。
なりたくないですね。
さ~て今週もどうぞ仲良くお付き合いください^^
それではへ~な~な~^^
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